if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
イイ男ほど、女性の心を理解し、NGラインには踏み込まないように自分を制する
ことが必要だろう。安心できるようなコミュニケーション能力と、自分の
欲望に惑わされない自制心があるからこそ重大な失敗を犯さないのだ。
僕は自分自身によーく言い聞かせる。
『眠れないって言ってたけど、大丈夫?』
「・・・たぶん」
『・・今度は、僕から電話してもイイ?』
薫がそう言う俊の瞳をみつめて頷く。
『じゃあ、行くよ』
「あっ、、はい。ありがとう」
『うん、、』
僕はそう返事して、ドアの方に足を向ける。振り返ることなく扉を閉めた。
理性をもって対応した僕を褒めてほしい。