if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~

薫は俊の出て言ったホテルの扉を見て、大きく息を吐いた


父の体調の事、今の大学病院を辞めて、慶生大学病院への入局など考えるだけで、数日眠れない日が続いていた。
循環器学会で父の大学の研究チームが、画期的な治療法を報告してる場を目にすると羨ましくもあった。循環器医師であれば、第一線で仕事がしたい。
それは医師としては当然の気持ちだろうだから、尚更のこと迷ってしまっていた。

そんな様子の私に奈々子が心配をしてくれる。
そこで、奈々子にホテルでリッチな女子会をしようと、誘われて来たわけだけど、誘った奈々子のドタキャンで一人だけになってしまった。
チェックインした後だったし、一人でも楽しもうと気持ちを切り替えた。
ホテル内随所に配されたオリジナルアートを観たりすると一時的にも都会の喧騒を忘れることができたし、部屋に入ると、落ち着いたインテリアと素晴らしい眺望につつまれ優雅な寛ぎのひとときが気分転換に必要かとも思った。

眼下に煌めく街を望み、ほのかな灯りにつつまれてグラスを傾けるプレシャスなひととき。大人の時間を過ごせるバーラウンジはおすすめだが、一人で行くのは勇気がいる。
奈々子と一緒に夜はバーラウンジに行こうと約束してたのもあって、どうせならと行ってしまったのが、問題だったのか?
高層ホテルから、きらめく街の明かりを眺めながらピアノ演奏が流れ、天空の
ラウンジでお酒をゆっくり嗜む
カウンター席なら一人でも過ごしやすく、バーテンダーのちょうどよい
距離感とホスピタリティに落ち着いて過ごすことができるはず。


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