if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
「わぁ~~~ぉ!先輩~ッ!来てたんですか?!」
後から後輩である研修医の木村優一が声をあげた。
僕たちを引き合わせた例の後輩だ
『おッおうッ!今日からなんだ。宜しくな』
「それじゃ、薫先生と一緒ですね、ねぇ、センセイ?」
木村はそう言いながら、人懐こい顔して彼女の顔を覗き込む。
大月がその場からいなくなると、彼女は静かに自分の椅子に腰掛けた。
僕の傍には、後輩の木村が残って、そしてとんでもない話をしはじめる。
「先輩ッ、この間はどうもでした。・・で、どうでした?」
『うん?何が?』
「何がって、そりゃ、あっちですよッ!あの特別なパーティなかなか粒そろいの女子がいたでしょ?」
『お前なぁ・・』
「で、どーしたんですか? お持ち帰りしたんでしょ?女の子」
僕はその言葉に焦って、だから本当の事をつい話してしまう。
『おいッそんな事するかよッ! 送って行っただけだよ』
「へぇ?そんなわけないでしょ? 先輩ともあろう人が」
マズい・・・彼女に丸聞こえなんだろう
何でその話を今、するかぁ~
『木村、悪い。僕は仕事があるから。な?!お前も仕事!』
「ええ~~ッしょうがないなぁ~! 今度、奢って下さいよ」
『ああ、わかったよ』