if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~

真夜中の都内、繁華街でなければ歩道は人もまばらでたまに派手なイルミネーションが目についた。
僕はこのカブリオレを買ってまだオープンにして走った事がない
わざわざ、コンバーチブルになる車を選んだ理由は、通常と違う時間を楽しむためだった。そうしないと仕事漬けになりそうだったから。
外の温度は秋めいてきた今、少しだけ空気がひんやりしてる
まぁ、真夜中だから 仕方もないけど。

『ねぇ・・星空見たくない?』
「星空ですか?」
『うん・・』
「見れるものなら・・」

彼女が車の天井を見上げて・・クスクス笑いだす。

『じゃぁ、ちょっとだけシートの温度を上げて、温風を出して、、』
僕はそう言いながら、コンバーチブルにするためのボタンを押してみた。


ウィーーーーーン・・・ガタン

「ええッ!! 嘘ッ」
『ほらッ、空が良く見えたでしょ?』


走りながら、車の屋根が後方へとおさまる
走る個室が解放された瞬間、冷たい空気が頬を触った

「そういう事だったんですね・・風が気持ちイイわッ・・」
『星空は、う~~ん、流石に東京の空だッ! 殆ど見えないね』


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