if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
立ち上がると、薫がためらい気味に僕の身体に触れ支えようとしてくれる。
『上、みた?』
僕は立ち止まり、空を見上げる
薫も僕と一緒に上を見上げてから、感嘆の声をあげる
「綺麗ですね、、素敵すぎます」
『うん・・』
真っ暗の中なのに、しばらくの間 目を凝らしていたら
薫の表情が見えてきた。
『綺麗だね』
「えッ?、、あの~~私ぐっすり寝ちゃってごめんなさい」
僕の言葉を近距離で聞いた薫の表情は恍惚としているが、軽く会話をかわす。
確かに今の「綺麗だね」って言った僕の言葉は星を見てじゃなく、
薫を見ての感想なんだから。
だけど、そんな余裕がなくなって来た。
時々襲ってくる激しい胃痛に、思わず声をあげてしまった
はぁ・・・なんてツイていないんだ
「また胃が痛むとか?・・そうなんですか?」
『大丈夫だよ。、痛ッ』
「片瀬先生ッ! 車へ」
車に戻ると薫が僕にすかさず「失礼します!」とそう言うと助手席から精一杯、
手を伸ばして僕の衣服を上にまくり、腹部を触って来た。
『お、大澤先生・・な・・なにを?』