if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
彼女は僕の腹部を触診しようとしていた。 いや、、、今はダメだろ。
『ははッ・・大丈夫だよ』
「大丈夫な人が冷や汗なんか かかないですよ。
片瀬先生、ちゃんと横になって腹部を出して下さい」
『えっ?・・いや、本当に大丈夫だから』
彼女は車の室内ライトをつけると僕の顔を凝視した。
「顔色も悪いわ、救急車呼びますか?ダメね、、とにかく病院へ行きましょう」
『・・・』
「それが嫌なら、早く横になってお腹を出して下さい」
『・・・うん』
僕はシートを倒すとシャツの裾をブラックパンツの中から出して腹部をだした。
薫の手が僕の腹部から胃のあたりを触ってくる
「はい、じゃあ、触りますよ。少し足を立てて、、お腹の緊張が少しあるけど、
出血とかは大丈夫みたいですね。
勿論、内視鏡でみないとわからないけど、痛み強いですか?」
『ほんの少しだけ、良くなった感じがする』