if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
夕方になってから明日のカテーテルアブレーション治療をする患者の事が気がかりだった私は、治療室に入ると目を閉じ、シュミレーションをする事にした。
治療の手順は頭に入ってるから、イメージを掴みたい。暫くしてから、ドアをノックする音に目を開ける
そこには、ドアを背に寄りかかる俊の姿があった。
『大澤先生は初めてだったね、心カテアブレーション治療』
「はい、、」
『、、って、それを教えるために、此処に来たわけじゃないよ
気にならない? カメラの結果とか?』
「気になりますけど、、」
『けど、、何?』
「いいえ、、」
俊はフッと笑うと私の近くに歩み寄って来る。
『結果的には軽い潰瘍だった』
「そうですか、良かったです」
『あれ? それだけ?』
「他に何かあります?」
私の言葉に俊が怪訝そうな顔をすると、腰を曲げて顔を覗き込んできた。