if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~

車数台で都内から箱根まで、皆それぞれの車に乗り込んでいる
右横をボーッと見ていたら、見覚えのある俊の車があった

俊はまだ乗ってなくて、あわてて周りをキョロキョロしてしまう
”誰を乗せるのかしら?” そんな事を思ったりした。


私には関係のないことだわッ! ああ、見ない見えない、考えない!



木村先生が突然に大声で叫ぶ


『あ~ッ!先輩の車だッ!大澤先生、知ってます?
あの車って片瀬先輩の車なんですよッ!』

「、、そう、、」



数日前にドライブしたのだから、わかっていた。


「ねぇ、木村先生、片瀬先生って彼女いるんですか?」

後の看護師達が とっても興味津々に聞いてくる。
それ、私も知りたいような、、

「うん、どうかなぁ? 先輩って滅多にプライベートな事は言わないから
 僕の思うところだけど、どうも好きな人はいるみたいだけどね」


木村先生の言葉に胸がチクンと痛んだ

”そうなんだ。やっぱり俊にはそんな女性がいるんだ ”


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