御曹司の溺愛から逃げられません
「課長、すみません。全然覚えていないのですが予定をキャンセルってことは……」

おずおずと伺うが笑顔で拒否された。

「待ち合わせしてなかったから1時間以上待ったのにここで帰らせるなんてことしないよな? 流石にそんな無体なことしないよな?」

「あ……えっと……」

「さ、美味しいモンブランなんだろう? それを楽しみにしてきたんだ。行こうか」

やや強引に改札を抜け、私にどこへ行けばいいのか確認すると課長の手は背中に当てられたまま私は電車に乗り、目的地へ向かうことになった。
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