御曹司の溺愛から逃げられません
【明日ようやく休みが取れた。行ってもいいか？】

転勤になり、彼は土日休みになったため私と休みが合わなくなってしまった。
ようやく来たメッセージは明日の土曜日に来てもいいかと言う連絡だった。

【お疲れ様です。明日は午後から契約のお客様が入っていて19時頃までまでかかりそうですが大丈夫です】

【分かった。終わる頃連絡してくれ】

簡素な彼からのメッセージだった。
転勤前は朝に晩にと短くてもやり取りをしていたが、転勤してから忙しくなりやり取りもままならなくなってしまった。
彼が配属されたのは秘書課だと聞かされていたので慣れるまで邪魔してはいけないと私からも控えていた。

3週間ぶりにやっと会えると思うと私の胸は高鳴り始めた。
明日会えると思うだけで心が弾む。
久しぶりに会う彼のためクローゼットを漁り、私は淡いピンクのカットソーにネイビーのスカートを合わせる。アクセサリーケースから一粒のダイヤがついたお気に入りのネックレスを取り出すと服に合わせた。
久しぶりの可愛らしいコーディネートは、この前ひとりで買い物に行って買ったものだ。いつか彼とのデートで着れたら、と思いながら選んできたものを本当に彼に見せることができるのだと思うと嬉しくなった。
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