スパダリの秘密〜私の恋人はどこか抜けている〜
確かに話だけ聞けば、有紗は高飛車でプライドが高い女だが、慶汰は知っていた。それが有紗の自信のなさからきていること。そして、自己防衛のためとはいえ、誰よりも一生懸命で努力家だということを。
プライドの高さ故、いつも周りに頼れず一人でなんとかしようとしてしまう。素直になれずに可愛くない言い方で損をする。有紗は本当は不器用な性格だった。
はじめはそんな彼女を、部下として「生きづらそうだ」と心配していたのだが、深夜残業で一人涙を流しながら仕事をしていた有紗を見た時に、胸にぐっとくるものがあったのだ。
そこから興味を持ったあとは知れば知るほどハマっていった。慶汰ほどの男に迫られても靡かず、すぐに落ちないところもすべて新鮮だった。
もちろん、出会ったときから有紗の容姿が好みだったのは言うまでもない。あの気の強そうな澄まし顔を、自分の腕の中でぐちゃぐちゃに歪ませて善がらせたいと、何度妄想したことか。もはやただの性癖だ。
(……さっさと身も心も陥落させて、俺なしじゃ生きられないと縋らせたい)
友人は未だスマートフォンを眺めて上の空になっている慶汰を見て、「どれだけ良い女と付き合ってるのだろう」と妄想した。
プライドの高さ故、いつも周りに頼れず一人でなんとかしようとしてしまう。素直になれずに可愛くない言い方で損をする。有紗は本当は不器用な性格だった。
はじめはそんな彼女を、部下として「生きづらそうだ」と心配していたのだが、深夜残業で一人涙を流しながら仕事をしていた有紗を見た時に、胸にぐっとくるものがあったのだ。
そこから興味を持ったあとは知れば知るほどハマっていった。慶汰ほどの男に迫られても靡かず、すぐに落ちないところもすべて新鮮だった。
もちろん、出会ったときから有紗の容姿が好みだったのは言うまでもない。あの気の強そうな澄まし顔を、自分の腕の中でぐちゃぐちゃに歪ませて善がらせたいと、何度妄想したことか。もはやただの性癖だ。
(……さっさと身も心も陥落させて、俺なしじゃ生きられないと縋らせたい)
友人は未だスマートフォンを眺めて上の空になっている慶汰を見て、「どれだけ良い女と付き合ってるのだろう」と妄想した。