大切なもの
「ちょっ、ちょっとやめてよ!!光!!やっぱり熱あるんじゃないの?」
「熱なんてないよ。全部こうなるを予想して、演技してただけ。」
「…。」
「どうしたんだよ。」
「光って最悪!!どんだけ心配してたと思ってんの!!」
「それは悪いと思ってるけど…。」
「そう思うんなら、最初からしなきゃいいじゃん!!」
「無理しないで何でも言ってよ。ってまゆ言ったけど、それはまゆの方だろ?キスしたいならしたいって言えよ!!」
「ホント最悪!!そんな事ちっとも思ってないよ!!」
「何だよ。まゆ俺とキスしたくないのかよ!!」
「もういいっ。」
私は怒ってベッドへ戻った。光と付き合ってまだ1日目なのにケンカしてしまった。こうなる事は目に見えていた。いっつもケンカばっかりしてたから。でも高校生になってからはケンカは一度もしてなかったのに。
光はまゆの事なら何でも知ってるよ。って言ってたくせに全然分かってない。私は2人仲良く話してる時のファーストキスがよかったのに。光のためにとっておいたファーストキスが光に奪われてしまった。しかも、最悪な手を使って。
このケンカはいつものように早くは仲直りはしないだろう。
< 16 / 45 >

この作品をシェア

pagetop