キラリの恋は晴れのち晴れ!
第37話 嫌味な女、歩実
歩実という女は、翼の横に座っているキラリを横目でチラッと見て翼に投げ捨てるように言った。
歩実「今はこんな生意気そうな小娘と付き合ってるの?見るからに頭も悪そうだし、大して可愛くも無いのに翼の彼女気取り?翼……あんたも堕ちたもんね……」
翼は何も言わずに黙って聞いている。
歩実「ねぇ!何とか言ったらどうなの?」
そして歩実はキラリに向かって
歩実「ちょっと、あんた知ってる?この男……私にどんな酷い仕打ちをしたか……」
翼「止めろ!」
歩実「はぁ!?翼、あんた私にそんな口聞けるわけ?」
翼「もう止めろ!帰れよお前!」
そう言って翼は歩実を軽く突き飛ばした。
歩実「翼……私にこんなことして良いと思ってんの?良いはずが無いわよね!だってあんたは……」
翼「お前、何しに来たんだよ!もうお前とは縁は無いはずだろ!」
歩実はキラリに見下すような視線を送って語り始めた。
歩実「翼はね、私を傷ものにした上に、婚約まで蹴って逃げ出した卑怯者なのよ!なのに、よくそんな酷い言い方出来ること!」
キラリは歩実の態度に我慢出来ず立ち上がろうとした瞬間、翼がキラリを手で制止した。
翼「お前は相変わらず性格が最悪だな………俺の人生の中でお前と出会ったことが一番の汚点だよ………さっさと消えてくれないか?」
歩実は手も口も怒りで震えている。
そして翼の頬を力一杯に平手打ちした。
パァーーーン!!!
翼は歩実を睨み付ける。
歩実は怒り心頭に発し、取り巻きと一緒に無言で去っていく。
キラリが翼の赤く腫れ上がる顔を見て心配している。
キラリ「翼……」
翼「みんな……悪かったな……せっかくの楽しい雰囲気を台無しにしてしまって……」
悠陽「あの女、相変わらずだな」
翼はキラリの心情を察してキラリの頭を軽く撫でた。
翼「キラリ……嫌な想いさせて悪かったな……あいつは昔からああいう嫌味なやつなんだよ……」
キラリ「………」
キラリは心がモヤモヤして目を伏せている。
キラリ「ちょっとゴメン………」
そう言って皆に背を向け歩きだした。
凛花「キラリ?」
凛花がキラリを追いかけようと歩きだしたが、翼がそれを手で遮って、凛花に軽くうなずいて見せた。
そして翼がキラリの後を追いかける。
キラリは黙々と歩いていくが、後ろから翼がキラリの手を取って振り向かせた。
翼「キラリ……」
キラリ「翼……………」
翼「キラリ、聞いてくれ………歩実とは別にお前が思っているような関係では無いんだ………」
キラリ「べ………別にさ……………翼にどんな女性が居ようが私には……………関係……………無いじゃん……………」
翼「そう………思うのか?」
キラリ「え………だって………だってさぁ……………私達付き合ってるとかじゃ無いし………私には……………翼を束縛する権利も無ければ……………翼の言い訳を聞く義理も無いもんね……………」
翼「キラリ……………」
キラリ「良いんじゃない?翼が過去に婚約してようが何してようが………私には全然関係な……」
そのとき翼がキラリを抱きしめていた。
キラリは翼の胸の中で声を殺して泣き出した。
翼「キラリ………歩実とは本当に何も無いんだ………信じてくれ………」
キラリは翼の腕の中から飛び出し、翼を押し退けた。
キラリ「翼………そうやって優しいフリすんのは止めてくれよ!私はあんたの彼女じゃないんだよ!だからそんな言い訳する必要なんか無いんだよ!好きでも無いんだったら、私に勘違いさせるようなセリフ言うんじゃねぇよ!」
キラリは走ってこの場を去った。
翼「キラリ……」
翼はしばらく立ち尽くしていた。
キラリは泣きながら公衆の手洗い場へ向かった。すれ違う人が皆キラリの姿に振り返る。
本当は翼に追いかけて欲しかった。そしてキラリは自分のものだと言い切って欲しかった。そうして自分の心をつなぎ止めて欲しかった。
翼………翼の心はいったい何処にあるの?翼にとって私は本当に特別な存在?それともやっぱり私の勘違いなの?どうしてキラリは俺のものって言ってくれないの?他の誰でもない………俺だけのキラリって………そして翼は私だけを見てるって………
そうじゃないなら………中途半端に優しくされるより、その気はないってハッキリ言ってほしい………
キラリは手洗い場の陰でうずくまって声を殺して泣いている。
と、その時……先ほどさんざん嫌味を言ってきた歩実達の声が聞こえて来た。
歩実「あいつマジでムカつく!」
取り巻きA「あゆをあんな目に合わせといて、結局親の金の力であゆを捨てといて何様なの!」
取り巻きB「偉そうにもう縁は無いだろとか、よく言えたもんだよね!」
歩実「それにあの横に居たブス!あんなブスが翼の隣に居てよく恥ずかしくないよなっつーの!」
取り巻きA「なんか翼感じ悪かったよねぇ!」
取り巻きB「そうそう……何かあの女かばう紳士気取っちゃってさ!」
取り巻きC「なんか翼らしくなかったよねぇ~。大して人の事には無関心だった奴が、あのブス女の前では妙にカッコ付けちゃって………」
歩実「それが一番しゃくに障るんだよ!」
歩実は壁を睨み付けて、嫉妬心を露にしていた。
歩実「今はこんな生意気そうな小娘と付き合ってるの?見るからに頭も悪そうだし、大して可愛くも無いのに翼の彼女気取り?翼……あんたも堕ちたもんね……」
翼は何も言わずに黙って聞いている。
歩実「ねぇ!何とか言ったらどうなの?」
そして歩実はキラリに向かって
歩実「ちょっと、あんた知ってる?この男……私にどんな酷い仕打ちをしたか……」
翼「止めろ!」
歩実「はぁ!?翼、あんた私にそんな口聞けるわけ?」
翼「もう止めろ!帰れよお前!」
そう言って翼は歩実を軽く突き飛ばした。
歩実「翼……私にこんなことして良いと思ってんの?良いはずが無いわよね!だってあんたは……」
翼「お前、何しに来たんだよ!もうお前とは縁は無いはずだろ!」
歩実はキラリに見下すような視線を送って語り始めた。
歩実「翼はね、私を傷ものにした上に、婚約まで蹴って逃げ出した卑怯者なのよ!なのに、よくそんな酷い言い方出来ること!」
キラリは歩実の態度に我慢出来ず立ち上がろうとした瞬間、翼がキラリを手で制止した。
翼「お前は相変わらず性格が最悪だな………俺の人生の中でお前と出会ったことが一番の汚点だよ………さっさと消えてくれないか?」
歩実は手も口も怒りで震えている。
そして翼の頬を力一杯に平手打ちした。
パァーーーン!!!
翼は歩実を睨み付ける。
歩実は怒り心頭に発し、取り巻きと一緒に無言で去っていく。
キラリが翼の赤く腫れ上がる顔を見て心配している。
キラリ「翼……」
翼「みんな……悪かったな……せっかくの楽しい雰囲気を台無しにしてしまって……」
悠陽「あの女、相変わらずだな」
翼はキラリの心情を察してキラリの頭を軽く撫でた。
翼「キラリ……嫌な想いさせて悪かったな……あいつは昔からああいう嫌味なやつなんだよ……」
キラリ「………」
キラリは心がモヤモヤして目を伏せている。
キラリ「ちょっとゴメン………」
そう言って皆に背を向け歩きだした。
凛花「キラリ?」
凛花がキラリを追いかけようと歩きだしたが、翼がそれを手で遮って、凛花に軽くうなずいて見せた。
そして翼がキラリの後を追いかける。
キラリは黙々と歩いていくが、後ろから翼がキラリの手を取って振り向かせた。
翼「キラリ……」
キラリ「翼……………」
翼「キラリ、聞いてくれ………歩実とは別にお前が思っているような関係では無いんだ………」
キラリ「べ………別にさ……………翼にどんな女性が居ようが私には……………関係……………無いじゃん……………」
翼「そう………思うのか?」
キラリ「え………だって………だってさぁ……………私達付き合ってるとかじゃ無いし………私には……………翼を束縛する権利も無ければ……………翼の言い訳を聞く義理も無いもんね……………」
翼「キラリ……………」
キラリ「良いんじゃない?翼が過去に婚約してようが何してようが………私には全然関係な……」
そのとき翼がキラリを抱きしめていた。
キラリは翼の胸の中で声を殺して泣き出した。
翼「キラリ………歩実とは本当に何も無いんだ………信じてくれ………」
キラリは翼の腕の中から飛び出し、翼を押し退けた。
キラリ「翼………そうやって優しいフリすんのは止めてくれよ!私はあんたの彼女じゃないんだよ!だからそんな言い訳する必要なんか無いんだよ!好きでも無いんだったら、私に勘違いさせるようなセリフ言うんじゃねぇよ!」
キラリは走ってこの場を去った。
翼「キラリ……」
翼はしばらく立ち尽くしていた。
キラリは泣きながら公衆の手洗い場へ向かった。すれ違う人が皆キラリの姿に振り返る。
本当は翼に追いかけて欲しかった。そしてキラリは自分のものだと言い切って欲しかった。そうして自分の心をつなぎ止めて欲しかった。
翼………翼の心はいったい何処にあるの?翼にとって私は本当に特別な存在?それともやっぱり私の勘違いなの?どうしてキラリは俺のものって言ってくれないの?他の誰でもない………俺だけのキラリって………そして翼は私だけを見てるって………
そうじゃないなら………中途半端に優しくされるより、その気はないってハッキリ言ってほしい………
キラリは手洗い場の陰でうずくまって声を殺して泣いている。
と、その時……先ほどさんざん嫌味を言ってきた歩実達の声が聞こえて来た。
歩実「あいつマジでムカつく!」
取り巻きA「あゆをあんな目に合わせといて、結局親の金の力であゆを捨てといて何様なの!」
取り巻きB「偉そうにもう縁は無いだろとか、よく言えたもんだよね!」
歩実「それにあの横に居たブス!あんなブスが翼の隣に居てよく恥ずかしくないよなっつーの!」
取り巻きA「なんか翼感じ悪かったよねぇ!」
取り巻きB「そうそう……何かあの女かばう紳士気取っちゃってさ!」
取り巻きC「なんか翼らしくなかったよねぇ~。大して人の事には無関心だった奴が、あのブス女の前では妙にカッコ付けちゃって………」
歩実「それが一番しゃくに障るんだよ!」
歩実は壁を睨み付けて、嫉妬心を露にしていた。