俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する
「社長?どうかしましたか?」
隣に走り寄った男が彼に声をかける。
社長⁉︎どうしよう…身分も凄い人なんだ…
「いや……、何でもない。」
そう言って腕をそっと離された。
「本当に、すいませんでした。」
頭を再度深く下げて、慌ててその場を離れた。
何やってるんだろ私…
本当ドジ…はぁーー1人ため息を付く。
自分のドジ加減に頭が痛くなる。
あっ⁉︎中山さんに声かけずにこっちに戻って来ちゃった。
でも、今更あそこに戻り辛いなぁ…
明日の出荷出しの時にでも話ししよう。
自己嫌悪に陥りながら車に乗って、
次の配達先に出発する。
社長かぁ…。
世の中にはあんな人も存在するんだな。
まるでドラマの中の人みたいだった。
持ってるオーラが違うもん。
今更ながら思い返して赤面する。
まぁ、二度と会う事は無いだろうから気にする事無いよね。