第3章めざせ転移門!★城下編。恋愛異世界令嬢は成り上がる!
聖職者と交渉するマイケルは傷心する
藩島城のホールでギルドエックレーシアが盛況に行われる中、マイケルは『海を統べるギルド』のラジと、巨大なグランドエリザベス像を地区内に戴く、ツッチーナシュウ地区の長、そして城技工師のハーバナと共に藩島城の隣に佇む聖堂エリベス・カテドラルに来ていた。
「マイケルしゃん、ジュネ色なのね。」
もちろんヤオも一緒だ。
ウーリュウ藩島は比較的温暖な島の為か、日の光を反射させるべく白亜の建築様式が殆ど。青い海を背景に、段上に白く輝く集落や、城下街が特徴な中、、、
「ほんと、外はピンクだったのに、中は黄色に塗ってるんだねー!」
鮮やかな黄色の壁に、真っ白い円柱が並ぶ聖堂に目を見張るヤオの言葉に、マイケルも同意する。
聖堂、エリベス・カテドラルは、ネオンテトスの間新年のフラワーライン飾りが装飾されている。
ただでさえ桃色に塗られた外壁のカテドラルに、リボンに花が留められたフラワーラインが至る所に下げられている様は華やかで、
(まるでウエディングパーティーをするみたいだね、、)
マイケルはヤオの手を握る。
「ワーフ・エリベスのお導きにより出逢えました事に感謝します。ウーリュウ・カテドラルの纏め役をしております、ドゥシュルラにございます。ラジ殿、息災にされておりましたか。」
マイケルとヤオが、興味深げに聖堂内を見廻していると、
「ワーフ・エリベスのお導きに感謝を。パパ・ドゥシュルラ、久しぶりだ。元気そうで何より。伝えていたが、ギルドエックレーシアの中、大人数で失礼する。」
ステンドグラスに囲まれたエリベス像がある祭壇の脇から、1人の聖職者が現れ、ラジに声を掛けた。
「大丈夫ですよ。ネオンテトスが間は、ワーフ・エリベスの元結ばれる儀式がお休みになりますから、時間を開けるのは造作ないですよ、英雄ラジ殿。」
そう笑うドゥシュルラを見て、マイケルは ラジから聞いた話を思う。
(あ、、ワーフ・エリベスの元で結びの儀式って、やっぱり結婚式だ、、)
新年から『結びの儀式』を行う2人は少ないとドゥシユラは言うが、ネオンテトス明けに式が入っているのだろうとマイケルは予想した。
けれどもラジが言うには、今代の貴族達は特に婚姻を結ぶのを忌避しているという。
というのも、ルークことウーリュウ藩島の主である王弟テュルク将軍が未婚が故だ。
「ん?マイケル、どうした?」
(しょっちゅう城下に降りる藩島の主は、側室も公妾も持てる存在だってラジが言ってた。正室は高位貴族になっても側室や、まして公妾になれば平民でも可能性があるとか夢を見るからって、、)
そんな事を思い出しながら白亜の柱に飾られた花を見つめつつ、
「あ、、ワーフ・エリベスのお導きに感謝を。初めましてパパ・ドゥシュルラ、わたしはマイケルといいます。こちらは家族のヤオです。」
一瞬考えあぐねるマイケルに、ラジが声を掛けたので、マイケルがラジに習って挨拶をする。
「ワーフ・エリベスしゃまに、かんしゃしてます!ヤオです!」
そしてカフカス王領神であるワーフ・エリベスを敬う挨拶を、皆に習ってヤオも口にする。
「ふふ、可愛いらしいお嬢さん達が2人、、とても興味深い方方ですね。」
聖職者特有の白瞳が優しく細まり、マイケルとヤオを見つめる眼差しは、言い様のない慈悲深さが感じられ、マイケルはドゥシュルラに好感を持ちつつも、その瞳の意味に頭を少し傾げた。
(確か、、本土の最神官アゥベアライナ5世と双子の弟だったはず、なら、、パパ・アゥベアライナの次に権威ある人物だよね。)
大変な人望を持ってるとも聞き、英雄ラジと聖戦時には共に前線に出たドゥシュルラ。
特にその視線はヤオに注がれた後、
「わざわざ城技工師のハーバナ殿と、ツッチーナシュウの長殿も一緒なのだから、お話はワーフ・エリベス様に関する儀式でしょうかね。」
ドゥシュルラがマイケル達にミサ席に座る様に促すと、物陰から様子を伺っていたのだろう、見習い聖職子らしき少年が『マウンテンティー』の接待ワゴンを押してやって来た。
ステンドグラスに日が差し込み、色鮮やかな影をミサ席に落とす。
たまに外のエックレーシアでの響めきが、カテドラルの中にまで聴こえた。
(海辺の集落なら、ギルドで式をするんだよね。カテドラルで式を挙げるのは貴族だって、いつかロミが話てたっけ。)
ラジの息子ヤケラと、幼馴染で副長レサの娘ロミの顔が浮かぶ。何よりまだ幼いがロミはヤケラと将来結婚するんだと話していたのだ。
見習い少年がカップにマウンテンティーの枝をそのま入れて、湯を注ぐ。この枝はマウントブコクに自生する貴重な茶葉。
このマンテンティー1つ取ってもドゥシュルラがマイケル達を喜んでモテナしているのが、この3年異世界で住んだマイケルにも解る。
するとラジが徐ろに口を開く。
「自分もあまり知らなかったのだが、ここにいるマイケルが調べたところ、島中にあるワーフ・エリベス像は?地下で1つに繋がっているらしいな。」
ドゥシュルラは、そんなラジの言葉を聞くと、まるでワーフ・エリベス神と同じ微笑みながら穏やかに応える。
「そう、祈りと共に魔力を注ぐために。」
(付加ではなく、魔力の、、譲渡、、)
ドゥシュルラの言葉が 魔力なしのマイケルの胸に刺さった。
「マイケルしゃん、ジュネ色なのね。」
もちろんヤオも一緒だ。
ウーリュウ藩島は比較的温暖な島の為か、日の光を反射させるべく白亜の建築様式が殆ど。青い海を背景に、段上に白く輝く集落や、城下街が特徴な中、、、
「ほんと、外はピンクだったのに、中は黄色に塗ってるんだねー!」
鮮やかな黄色の壁に、真っ白い円柱が並ぶ聖堂に目を見張るヤオの言葉に、マイケルも同意する。
聖堂、エリベス・カテドラルは、ネオンテトスの間新年のフラワーライン飾りが装飾されている。
ただでさえ桃色に塗られた外壁のカテドラルに、リボンに花が留められたフラワーラインが至る所に下げられている様は華やかで、
(まるでウエディングパーティーをするみたいだね、、)
マイケルはヤオの手を握る。
「ワーフ・エリベスのお導きにより出逢えました事に感謝します。ウーリュウ・カテドラルの纏め役をしております、ドゥシュルラにございます。ラジ殿、息災にされておりましたか。」
マイケルとヤオが、興味深げに聖堂内を見廻していると、
「ワーフ・エリベスのお導きに感謝を。パパ・ドゥシュルラ、久しぶりだ。元気そうで何より。伝えていたが、ギルドエックレーシアの中、大人数で失礼する。」
ステンドグラスに囲まれたエリベス像がある祭壇の脇から、1人の聖職者が現れ、ラジに声を掛けた。
「大丈夫ですよ。ネオンテトスが間は、ワーフ・エリベスの元結ばれる儀式がお休みになりますから、時間を開けるのは造作ないですよ、英雄ラジ殿。」
そう笑うドゥシュルラを見て、マイケルは ラジから聞いた話を思う。
(あ、、ワーフ・エリベスの元で結びの儀式って、やっぱり結婚式だ、、)
新年から『結びの儀式』を行う2人は少ないとドゥシユラは言うが、ネオンテトス明けに式が入っているのだろうとマイケルは予想した。
けれどもラジが言うには、今代の貴族達は特に婚姻を結ぶのを忌避しているという。
というのも、ルークことウーリュウ藩島の主である王弟テュルク将軍が未婚が故だ。
「ん?マイケル、どうした?」
(しょっちゅう城下に降りる藩島の主は、側室も公妾も持てる存在だってラジが言ってた。正室は高位貴族になっても側室や、まして公妾になれば平民でも可能性があるとか夢を見るからって、、)
そんな事を思い出しながら白亜の柱に飾られた花を見つめつつ、
「あ、、ワーフ・エリベスのお導きに感謝を。初めましてパパ・ドゥシュルラ、わたしはマイケルといいます。こちらは家族のヤオです。」
一瞬考えあぐねるマイケルに、ラジが声を掛けたので、マイケルがラジに習って挨拶をする。
「ワーフ・エリベスしゃまに、かんしゃしてます!ヤオです!」
そしてカフカス王領神であるワーフ・エリベスを敬う挨拶を、皆に習ってヤオも口にする。
「ふふ、可愛いらしいお嬢さん達が2人、、とても興味深い方方ですね。」
聖職者特有の白瞳が優しく細まり、マイケルとヤオを見つめる眼差しは、言い様のない慈悲深さが感じられ、マイケルはドゥシュルラに好感を持ちつつも、その瞳の意味に頭を少し傾げた。
(確か、、本土の最神官アゥベアライナ5世と双子の弟だったはず、なら、、パパ・アゥベアライナの次に権威ある人物だよね。)
大変な人望を持ってるとも聞き、英雄ラジと聖戦時には共に前線に出たドゥシュルラ。
特にその視線はヤオに注がれた後、
「わざわざ城技工師のハーバナ殿と、ツッチーナシュウの長殿も一緒なのだから、お話はワーフ・エリベス様に関する儀式でしょうかね。」
ドゥシュルラがマイケル達にミサ席に座る様に促すと、物陰から様子を伺っていたのだろう、見習い聖職子らしき少年が『マウンテンティー』の接待ワゴンを押してやって来た。
ステンドグラスに日が差し込み、色鮮やかな影をミサ席に落とす。
たまに外のエックレーシアでの響めきが、カテドラルの中にまで聴こえた。
(海辺の集落なら、ギルドで式をするんだよね。カテドラルで式を挙げるのは貴族だって、いつかロミが話てたっけ。)
ラジの息子ヤケラと、幼馴染で副長レサの娘ロミの顔が浮かぶ。何よりまだ幼いがロミはヤケラと将来結婚するんだと話していたのだ。
見習い少年がカップにマウンテンティーの枝をそのま入れて、湯を注ぐ。この枝はマウントブコクに自生する貴重な茶葉。
このマンテンティー1つ取ってもドゥシュルラがマイケル達を喜んでモテナしているのが、この3年異世界で住んだマイケルにも解る。
するとラジが徐ろに口を開く。
「自分もあまり知らなかったのだが、ここにいるマイケルが調べたところ、島中にあるワーフ・エリベス像は?地下で1つに繋がっているらしいな。」
ドゥシュルラは、そんなラジの言葉を聞くと、まるでワーフ・エリベス神と同じ微笑みながら穏やかに応える。
「そう、祈りと共に魔力を注ぐために。」
(付加ではなく、魔力の、、譲渡、、)
ドゥシュルラの言葉が 魔力なしのマイケルの胸に刺さった。