キミの言葉で、人生に光が灯りました。

だけど、わたしは白けられることは別になんでもなかった。


いろいろな子と話ができた、それだけが嬉しかった。


けれど、次第にそれだけではなくなった。



『ねえどうする? あの人のこと』



『水菓子さん?』



『そうそう。あたし達が話してる途中に、あの人が入ってきて、正直めちゃくちゃ邪魔なんだよねー』



『わかる。親しくないくせに、割って入ってこないでほしい』



そんな話が耳に飛び込んできた瞬間、思わずわたしは凍らされたような気分だった。


そっと声のする方を見ると、そこにはカフェについて話していた女の子達だったんだ。


み、水菓子さんってわたしのこと……だよね?

クラスには確実に他に、水菓子という苗字の人はいないし、学校でも他に同じ苗字の人に出会ったことがない。


しかも、話してる途中に入ってくるって……。



『迷惑だよね』



『あの人いると、ほんと気まずい』



まるで全然知らない世界にでも入り込んだような感覚だった。


家でも相手にしてもらえなくて、学校でもわたしはどうでもいい人間ってことなの……?


なんでわたしだけが苦しまないといけないの?




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