キミの言葉で、人生に光が灯りました。
「お疲れさん、花」
練習が終わり、教室に戻っている最中に隣に優衣がやってきた。
「優衣、ゴムありがとうね」
「ううん、いいよ。花を可愛くできたんだし」
「それにしても、本番までこれが続くのかぁ。ちょっと面倒くさいなぁ」
そう言いながらも、優衣はスタスタと歩いていてわたしよりも位置がちょっと前になっている。
「水菓子、お疲れ」
「わあっ」
びっくりした。
いきなり、税所くんがわたしのそばを横切りながら話しかけてきたからだ。
「税所くんもっ、お疲れさま!」
「白鳥もお疲れ」
優衣にも声をかける税所くん。
……やっぱり人を平等に扱っていて、優しいんだなあ。
「うん、お疲れー」
優衣は、さっぱりとした感じで税所くんに手をヒラヒラさせた。