キミの言葉で、人生に光が灯りました。

放課後、わたしは電車を降りて優衣と一緒にクレープのお店へ向かった。

もう、すでに行列ができているけれど、思い切って一緒に並ぶことにした。



「わっ、新しいメニューがいっぱい入ってるー!」



優衣が弾けた声を出した。



「花も見てよ。カスタードプリンのクレープだって!」



「ほんとだー! チョコとマシュマロのも美味しそう!」



「ブルーベリーソースとラズベリーのもあるよー」



2人で話している間にも、後ろでどんどん人が並んでいくし、少しずつだけど前の人はお会計を済ませてクレープを受け取り、お店を離れていく。


わたしはダブルストロベリーを頼んだ。
優衣は、新作のカスタードプリンのクレープ。



「お待たせいたしました、ダブルストロベリーと、カスタードプリンです!」



ダブルストロベリーは、いちごが大好きなわたしにとっては夢のようなメニュー。
いちごと、いちごホイップクリームがたっぷりあって、これほど甘酸っぱいスイーツがあるだなんて、はじめて食べた時は夢にも思わなかった。



「ほんとにカスタードプリンが入ってる! 美味しいよ、これ!」



カラメルソースのいい香りがしてくる。


カスタードクリームとプリンの組み合わせは、甘くてとろとろふわふわしていて、すごく贅沢だ。

優衣も食べれば食べるほど、どんどんほっぺがとろけそうな顔になっている。



「嘘……」



わたしは、視界の端っこに映った存在を見て、思わず体が少し飛び上がった。



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