キミの言葉で、人生に光が灯りました。

「どうしたの? 花」



わたしの様子を見て、優衣が目を丸くする。



「あそこ……!」



少し離れたところには、税所くんと斉藤くんがいたからだ。

わたし達の視線に気がついたのか、2人ともほぼ同時に目を合わせてきた。



「よお」



「2人も来てたのか」



「う、うん! わたしがダブルストロベリーで、優衣が新作のカスタードプリン」



税所くんと斉藤くんは、もうクレープを少し食べていたみたいで、中身の具がすぐ見える状態だった。

税所くんは、チョコとマシュマロのクレープ。
わたしが、さっき美味しそうだなと思って、今度頼もうと思っていたメニューだ。



「ん」



税所くんはいきなり近づいて、わたしにクレープを差し出してきた。



「……へ!?」



「いや、食いたそうだし、食えば……」



びっくりしたけれど、ここは遠慮なくもらった方がいいよね……?



「ありがと。じゃあ、いただきます!」



わたしは、税所くんのクレープをパクリと食べた。


甘くて少し苦いチョコと、とろけそうなふわふわのマシュマロが絶妙なハーモニーを口の中で奏でる。

焼きたてのクレープに包まれているので、マシュマロも柔らかくなっている。




< 32 / 34 >

この作品をシェア

pagetop