キミの言葉で、人生に光が灯りました。

「うぎゃあー!」



家のドアを開けると、耳をつんざくような大声が響いた。


お兄ちゃんの声だ。
お兄ちゃんは、何が嫌なのかを詳しく言葉で話すことはできないから、基本声の大きさで表現する。

だから、お兄ちゃんが耳をつんざくくらいの大声を出すということは何か気に入らないことがおきたサインだ。


お兄ちゃんがこの声を出したということは、何か気に入らないことがあるサイン。


思わず、わたしは顔をしかめたけれど、心の状態を整えてから、わたしはお兄ちゃんとお母さんに声をかける。



「お兄ちゃん、どうしたの?」



「ああ、花。ご飯が熱かっただけみたい、大丈夫よ」



お母さんは、なんでもないという顔をして答えた。


何が大丈夫なの。

そんな大声をあげて、大丈夫なわけないじゃない。



「ご飯? 今?」



しかも、夜ご飯までにはまだ時間がある。それなのに、なぜお兄ちゃんはご飯を今食べているの?



「お腹空いちゃったのよねぇ、大丈夫。軽めにしているから、夜ご飯食べられなくなるくらいのもんじゃないわよ」



そう言って、お兄ちゃんに再びご飯を食べさせるお母さん。

わたしは、ただただ、お兄ちゃんとお母さんを見つめるしかなかった。



「花、お風呂掃除、お願いしていいかしら?」



「……わかった」



わたしは、自分の部屋にバッグを捨てるように置いてから、お風呂場へ向かった。




< 34 / 34 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

俺が、好きになっちゃダメ?

総文字数/22,765

恋愛(純愛)53ページ

表紙を見る
キミから「好き」と、聞けますように。

総文字数/87,295

恋愛(学園)183ページ

表紙を見る
突然ですが、アイドル双子が急接近!

総文字数/8,331

恋愛(学園)19ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop