キミの言葉で、人生に光が灯りました。

「弟のことを、親がなんか甘やかしててさー」



「妹と言い合いになったら、わたしが親にいろいろ説明しなきゃいけないの本当にめんどくさい」



友達との会話で下の兄弟が優先してもらっている話を聞くと、その子達が羨ましくなる。


考えちゃいけないことなのに、お兄ちゃんがもし知的障害も肢体不自由もない、健常者だったらわたしだって今よりは可愛がってもらえていたかもしれないから。


わたしが下の子のはずなのに、まるでお兄ちゃんが下みたいなものなのだ。




……仕方がないんだけどね。
お兄ちゃんのIQは、29。


その場合、重度知的障害という分類に入る。

重度知的障害といえば、精神年齢は2歳。


だから、お兄ちゃんは永遠に2歳児でいるようなもん。

どんなに体が大きくなって、そこらへんの大人となんら変わらないような見た目になったとしても、ずっと心は2歳のまま。


まるで、体の大きな2歳の弟がいるような感覚だ。




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