一途な一匹狼に片想いしてます
一瞬、この人たちの仲間かなと思ったけど、違った。
どこかで見たことある人だったから。
そして、わたしは気づいた。
肩に触れていた男の手を振り払ってくれたのは、同じ学校で不良だと有名な梶野くんだということに。
「か、かかか!梶野!」
梶野くんの姿を見た途端、金髪男と、赤髪男の態度が急変する。
怯えてるし……梶野くんって、何者?
そんなことを考えている間に、二人組は仲間の元に逃げていった。
梶野くん、すごい。
怖い人かと思ってたのに、助けてくれるなんて。
良い人かも。
「あんた、平気?」
「えっ、あっ……」