一途な一匹狼に片想いしてます
また呆れ顔を向けるモモちゃん。
なんだ、冗談だったのか。
「若菜のことだから、また梶野でしょ?」
「うん!かっこいいよねえ、梶野くん!」
どこがよ、と返す冷たいモモちゃんの声なんて聞こえない。
ふふっ、また梶野くん、欠伸してる。
今日は本当に眠いんだなあ。
じーっと梶野くんを見ていると、突然視界が真っ黒になった。
「えっ!?ちょっと、モモちゃん!見えない!」
「うん、見えないようにしてるもん」
わたしの視界を覆ったのは、モモちゃんの手だった。
せっかくの梶野くんが真っ暗で見えない!