僕の特技は秘密です
エピローグ
大学の入学式の1週間前、僕の家から歩いて15分のところにつーちゃんと梨香子ちゃんが引っ越してきた。
本当はつーちゃんに同棲を提案したのだが、梨香子ちゃんとルームシェアする約束をしているとあっさり断られた。
学生の間は友達と楽しく過ごしたいそうだ。
恋人である自分より友人を優先されて少し悔しいので、家賃をサポートするからと言って僕の家の側のマンションにしてもらたのだ。
「つーちゃん、この段ボールはどこに運ぶ?」
「あ!それ重いでしょ!?アルバムが入ってるの」
「アルバム?見たい!」
「えー!恥ずかしいよー!」
と言われたが段ボールを開け幼いつーちゃんが写るアルバムを開く。
「おっ!懐かしいな、俺や梨香子も写ってるんじゃね?」
大吾くんも引っ越しの手伝いに来てくれている。
「あー、これ!お遊戯会の時の写真だー!」
梨香子ちゃんが指さした先には、僕の古い記憶にある紺色のワンピースを着ているつーちゃんの写真だった。
…まさか。
「ねぇ、なくなったつーちゃんのお母さんの写真ってどれ?」
僕は焦る気持ちでつーちゃんのお母さんの写真を探す。
「旺介くん、これが私のお母さん。私、事故のせいでお遊戯会の記憶とかぽつぽつないんだよね~。」
あぁ…、間違いない。僕の記憶にある自分の母ではないお母さんの姿がしっかりと写真に写っていた。
僕は幼いつーちゃんに出会って、知らないうちに彼女の記憶を自分の記憶として取り込んでしまったようだ。
本当はつーちゃんに同棲を提案したのだが、梨香子ちゃんとルームシェアする約束をしているとあっさり断られた。
学生の間は友達と楽しく過ごしたいそうだ。
恋人である自分より友人を優先されて少し悔しいので、家賃をサポートするからと言って僕の家の側のマンションにしてもらたのだ。
「つーちゃん、この段ボールはどこに運ぶ?」
「あ!それ重いでしょ!?アルバムが入ってるの」
「アルバム?見たい!」
「えー!恥ずかしいよー!」
と言われたが段ボールを開け幼いつーちゃんが写るアルバムを開く。
「おっ!懐かしいな、俺や梨香子も写ってるんじゃね?」
大吾くんも引っ越しの手伝いに来てくれている。
「あー、これ!お遊戯会の時の写真だー!」
梨香子ちゃんが指さした先には、僕の古い記憶にある紺色のワンピースを着ているつーちゃんの写真だった。
…まさか。
「ねぇ、なくなったつーちゃんのお母さんの写真ってどれ?」
僕は焦る気持ちでつーちゃんのお母さんの写真を探す。
「旺介くん、これが私のお母さん。私、事故のせいでお遊戯会の記憶とかぽつぽつないんだよね~。」
あぁ…、間違いない。僕の記憶にある自分の母ではないお母さんの姿がしっかりと写真に写っていた。
僕は幼いつーちゃんに出会って、知らないうちに彼女の記憶を自分の記憶として取り込んでしまったようだ。