僕の特技は秘密です
「きゃーー!旺ちゃんひさしぶー!!!」
テンション高めの沙紀さんが両手を胸の前で振りながら小走りで僕の方へ近づいてきた。
そして、沙紀さんの少し後ろを荷物を持たされた橘が渋い顔で歩いている。
スラッとしたモデル体型は橘家の特徴なのか沙紀さんも女性にしては身長が高く、可愛いと言うより美人と言う印象だ。
子どもの頃から橘と一緒に沙紀さんとは遊んでいたので、例え美人だとしても残念ながら恋愛感情は芽生える気配はなく、僕から見ても沙紀さんは良い姉という感じだった。
「まさか旺ちゃんが(幽霊を)見える人だったなんて知らなかったー!!今日はほんとありがとねー!!!」
「…いや、橘にも昔話したんだけど、幽霊とはちょっと違うんだけど…。」
「てか、それよりも月の華に泊まれるの超嬉しーい!しかも旺ちゃんのお父さんが招待ってことにしてくれたんでしょー!ほんと有難い!」
「姉ちゃんの仕事は心霊スポットの取材だろー、忘れんなよー!」
沙紀さんは橘の言葉を無視して、
「どんなお部屋だろう?お料理も楽しみ〜!」
と話し続けた。
沙紀さんと橘上下関係はハッキリしていて昔から沙紀さんには逆らえない。
昔からなのですっかり身に染みているのだろう。可哀想なくらい下僕扱いされている。
荷物を持たされようが、言葉を遮られようが文句一つ言わない。…というか、言えない様に躾けられてしまっているようだった。
テンション高めの沙紀さんが両手を胸の前で振りながら小走りで僕の方へ近づいてきた。
そして、沙紀さんの少し後ろを荷物を持たされた橘が渋い顔で歩いている。
スラッとしたモデル体型は橘家の特徴なのか沙紀さんも女性にしては身長が高く、可愛いと言うより美人と言う印象だ。
子どもの頃から橘と一緒に沙紀さんとは遊んでいたので、例え美人だとしても残念ながら恋愛感情は芽生える気配はなく、僕から見ても沙紀さんは良い姉という感じだった。
「まさか旺ちゃんが(幽霊を)見える人だったなんて知らなかったー!!今日はほんとありがとねー!!!」
「…いや、橘にも昔話したんだけど、幽霊とはちょっと違うんだけど…。」
「てか、それよりも月の華に泊まれるの超嬉しーい!しかも旺ちゃんのお父さんが招待ってことにしてくれたんでしょー!ほんと有難い!」
「姉ちゃんの仕事は心霊スポットの取材だろー、忘れんなよー!」
沙紀さんは橘の言葉を無視して、
「どんなお部屋だろう?お料理も楽しみ〜!」
と話し続けた。
沙紀さんと橘上下関係はハッキリしていて昔から沙紀さんには逆らえない。
昔からなのですっかり身に染みているのだろう。可哀想なくらい下僕扱いされている。
荷物を持たされようが、言葉を遮られようが文句一つ言わない。…というか、言えない様に躾けられてしまっているようだった。