僕の特技は秘密です

秘密の特技

僕は幼い頃から幽霊が見えていた。

幽霊が見えると言っても、よくテレビや物語に出てくる霊能者のように幽霊と会話をしたり、その幽霊に対する過去を読みとる。

霊視と言うのだろうか。そう言ったものは全く出来ず、ただそこにあるものを見るだけと言うものだ。
例えるなら、夜、寝ている時に見る夢のように脳に直接映像が入ってくる。感覚的にはそんな感じだ。

とても機械的で恐怖やゾクゾクした感じなど一切ない。ただ、見ているという感じだ。

ある時、テレビ番組で頭にセンサーをつけ、脳でイメージしたものを映像化することをやっていた。
僕はまさにこれだ！だと思った。

脳は微弱な電気により機能しておりイメージした時の微弱な電気を読み取って映像化していると説明していた。
パソコンなどのメモリも同様に電気信号によって書き込みを行なっている。人間にも何か強い思いがある時に、周りの何かに記憶や思いを書き込むのかもしれない。

きっと、それを偶然に敏感な人が感じ取って幽霊話として広げているのだと思った。
< 5 / 102 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop