僕の特技は秘密です
「封印されている悪霊となった女性の名前は、神社名前にもなっている『秋』さんだよね?神社の悪霊とは関係が無いのかも知れないね…。」

「…楓?…ひいお婆ちゃんと同じ名前。」

「つーちゃんのひいおばあさんと同じ名前って事は、他の二人も何か関連があるのかなぁ。」

「お婆ちゃんなら何か知ってるのかも知れないけど…。今、介護施設にいるし…。」

「その施設に行ったらお婆さんに会えるの?」

「会えると思うけど、すっかりボケちゃってるの…。まともな会話ができるかわからなわ…。」

「もし、明日の予定がなければ一緒に会いに行ってみない?」

「そうね、お婆ちゃんにも久々に会いたいし、ダメもとで聞いてみよ!」

つーちゃんのお父さんに許可を取り、明日の朝、迎えにくる約束をした。

橘がニヤニヤしながら近づいて来たが、幽霊らしき物に邪魔されたと伝えると、黙ったまま僕の肩を2回叩いた。
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