【電子書籍化】人生で一番幸せになる日~「あなたは災いをもたらすから」と政略結婚で追い出されたけど、嫁ぎ先の『冷血公爵』様から溺愛されています~
 シャルロッテはひとまず練習中だったカーテシーで挨拶をする。
 金髪の男性はそれを見ると、すかさず品よく胸の前に手を当てて足を交差して引き、一礼する。

「クリストフ、お願いだからシャルロッテを怖がらせるなよ?」
「まるで俺が悪いやつみたいな言いぐさじゃないか!」
「実際そうだろう」
「ひどいっ! エルがそんな事を言うなんて、幼馴染として悲しいぞ」

 エルヴィンは大げさなリアクションを取るクリストフを放置し、シャルロッテに「おいで」と言って部屋に招き入れる。
 シャルロッテは邪魔じゃないだろうか、と心配しながらゆっくり二人のもとに近づく。
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