ゲームクリエーターはゲームも恋もクリアする

動き出す二人

若葉の実家の旅館

佐野と東堂は若葉の実家の旅館に宿泊しに来ていた。

部屋の窓から、山をバックに町の景色が一望出来る。

仲居が、お茶と和菓子を用意した。

「静かでいいところですね。」

と、佐野が窓の外に目をやりながら言うと、

「はい、この辺はまだまだ自然が残ってますからねえ。」

と、仲居が答えた。

「あの、実は僕たちゲームを作ってる会社で働いてまして。
この旅館とても素敵なので、次に作るゲームの参考に、外観や
館内の写真、撮らせてもらってもいいでしょうか?」

「まあまあ、ゲームを・・・。とりあえず、女将さんに確認して参りますね。」

と言って、仲居は部屋をそそくさと出て行った。

しばらくすると、先程の仲居が戻ってきた。

「うちの旅館でよければ、ご自由にお撮りください。今日は
お客様も少ないので、構いませんよ。ただ、他のお客様にご迷惑にならないようにだけ
していただければ。」

「はい。それは十分気を付けます。ありがとうございます!」

と、佐野と東堂はお礼を言った。

佐野と東堂は、出された和菓子とお茶を一気に食べると、

「よし、行くぞ!」

と言って、立ち上がった。

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