ゲームクリエーターはゲームも恋もクリアする
ホールの入り口へ到着した。
一般入場入り口が、8か所あり、その一番端に、関係者入り口が1つ、招待者入り口が1つ作られていた。
関係者入り口でパスを見せ、紙袋を受け取り、中に入った。
若葉は、歩きながら、紙袋の中を確認する。
紙袋の中には、
会場の案内図
プログラム
ゲームのキャラクターのクリアファイル
粗品
が入っていた。
若葉はクリアファイルを取り出すと、興奮気味に、
「これ、非売品のベリーちゃんのクリアファイルじゃないですか?!」
続けて、プログラムを開き、
「え?ステージで対戦やってる!あ、ガチャガチャブースが!
ああっ!イベント限定グッズの販売コーナーが!!わあ!Webゲームクリエーターのトークイベントが!」
若葉の発言を聞いて、東堂が笑いながら、
「喜んでもらえてるようで良かったよ。どこから回る?」
と聞いてきた。若葉はハッと我に返ると、
「あ、す、すいません。つい嬉しくて・・・。」
と、恥ずかしそうに謝った。そこに突然、
「せーんせ(ハート)」
と、きれいな女性が東堂に向かって話しかけてきた。
スタイルがよく、タイトなスーツに身を包んだその女性は、艶のある美しい髪をなびかせ、
目鼻立ちの整った顔立ちが、さらにはっきりとした濃いメークで際立っていて、
いかにも仕事が出来ますという雰囲気を醸し出していた。