ゲームクリエーターはゲームも恋もクリアする
若葉は会社のトイレに駆け込むと、急いでメイクを直した。

「よし、大丈夫!」

と、心の中で言うと、デスクに戻った。

若葉は隣の席の坂本君に向かって、

「遅くなってごめんね、坂本くん、お昼どうぞ。」

と言うと、

「時間ぴったりですよ、河合さん。で、酒井さんって方、
なんだったんですか?」

「え?えっと・・・私の忘れ物届けてくれたのよ。」

「なんだ、そうだったんですか。心配して東堂さんに電話しちゃいましたよ。」

「・・・そうなんだ。ハハハ。」

若葉はごまかそうと笑ったが、不自然なまでにぎこちなかった。

「じゃ、お昼行ってきます。」

「はい、いってらっしゃい。」

ふう~。坂本くんって妙に勘が鋭いから、気を付けないと・・・。
さあ、切り替えて、仕事仕事!
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