ゲームクリエーターはゲームも恋もクリアする
和葉は驚いた表情を見せた。

「え?これってボイスレコーダーじゃないの?若葉まさか・・・。」

「うん。今日のお見合い、ずっと音声を録音してたの。」

「盗聴したってこと?」

「盗聴というよりは・・・とにかく聞いて。」

「・・・わかった。」

「今から再生するのは、お見合いの席で私が席を外した時の、有野社長と秘書の会話が
入ってる部分ね。」

と言って、若葉はボイスレコーダーの再生ボタンを押した。

ボイスレコーダーの音声が再生され、姉と母は、
若葉に出されたお茶に睡眠薬が盛られていたことを聞いた。

2人は話の内容を聞いて、絶句した。

「というわけで、この音声データ持って警察に行ってくる。」

と、若葉が言うと、すぐに母が、

「ダメよ。」

と言った。

「お母さん、何言ってるのよ!若葉が危ない目にあうとこだったのよ!」

と姉が言うと、若葉が、母に、

「お母さん、有野社長が、私の事、瑞葉さんの娘って言ってたけど、どういう関係なの?」

と聞くと、姉が、

「若葉、今そこじゃないでしょ!警察に・・・。」

と言いかけたところで、視線を下に向けたままの母が重い口を開いた。

「和葉、若葉、ごめんなさい。」
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