ゲームクリエーターはゲームも恋もクリアする
「お母さん今、検査に行ってるのよ。あと30分くらいで戻ってくると思うから。
疲れたでしょ。何か飲む?」

和葉は、財布を取り出しながら、談話室にある自動販売機の前に立った。

「じゃあ、アイスティーで。」

と、若葉が答えると、小銭を投入し、ボタンを押した。

ガコン

と大きな音がし、和葉がアイスティー取り出すと、若葉に手渡した。

「ありがとう。」

若葉はお礼を言いアイスティーを受け取った。

プシュ

と軽い音を立てアイスティーを開けると、若葉はゴクゴクと勢いよく飲んだ。

「喉、渇いてたの?」

と、和葉が少し笑いながら聞いた。

「うん、ちょっとね。で、お母さんの容体は?意識が朦朧としてるって言ってたけど。」

「とりあえず、今は落ち着いてる。意識もしっかりしてきたし。」

「そっか。よかった。で、なんで倒れたの?」

若葉のその質問に、和葉は、一瞬間を置いてから、

「・・・実はね・・・。」

と、切り出し、暗い顔で話し始めた。
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