別れる理由はATM・占いおばちゃん鑑定シリーズ1
「ええ、そうです。
僕の転勤が決まって、遠距離になるので」
彼はやっと本題を言えたのか、
少し安堵した表情を見せた。

「それでは、あなたの生年月日と、彼女の生年月日を書いてくれますか?」

彼は、自分の生年月日をすぐに書いたが、彼女のデータはスマホにあるらしい。

スーツの内ポケットから、スマホを取り出した。

待ち受け画面は、笑顔の可愛らしい女性の写真。

セミロングで、茶色の緩く巻いた髪、韓国アイドルさん風の化粧、イマドキの女の子だ。

「彼女さんですか?可愛い方ですね」
私がそう言うと、彼は少し頬を緩めて

「友達からは、お前にはもったいないと、いつも突っ込まれています」
彼は、スマホから彼女の誕生日を出して、書きだした。

「お付き合いしてどのくらいですか?」

「3か月くらいです」

生年月日から年齢を見ると、
彼女が22才、彼が28才だ。

「今、お付き合いは、順調なのですか?」

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