愛しい君へ
「直史おかえり。お疲れ様だったな」

「ただいま父さん。本当に将史の事ありがとうございました。」
と頭を下げた。

「うん。まぁ入れ、母さんがお茶淹れてるから」

「うん。」
リビングに入ると、将史のオモチャだらけになっていた。
ミニカーを箱からなかなか出せずにいる。

「将史、パパが開けてあげようか?」

「ボクがやる!」

「最近は何でも自分でやりたがるんだわ。ハハ」

「そう…」
ビリビリと箱を破いて現れたミニカーを取り出し、ニコニコしながらミニカーで遊び始めた。

「あ、直史おかえり!お疲れ様。さぁお茶飲もう。
マーちゃんは、牛乳飲む?」

「いらゃない! ボク遊ぶから」

「じゃあ飲みたくなったら婆ちゃんに教えてね。」

「わきゃった。」

「この前来た時よりかなり語彙が増えてるね」

「うん。母さんが絵本の読み聞かせしたりしてるし、外へ散歩しに行くと、興味のあるものを指さして『これ何?』『あれ何?』って質問攻めなんだわ。ハハ」

「そう……子供の成長は早いなぁ…」

「そうよ。マーちゃんはオシッコも教えてくれるようになったしね〜 マーちゃん。」

「バァバ、チッコ」

「ハイハイ。じゃあトイレでチーしようね。」
と母さんとトイレへ行く。

「トイレトレーニングっていうのか?母さんの友達も孫がいるから、いろいろと母さんも教えてもらってるみたいだわ」

「そうかぁ。ありがとう」
本当にこの1年間の将史の成長は凄まじと感じる俺だが、一緒に過ごせ無かった悔しさもあった。

これからは将史を一番に考えて生活しようと思った。
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