愛しい君へ

そこへ
「ゴメン、ゴメン。早番だったのに帰り際に電話が入って、長引いたから遅れた〜。
おっ、本当に上野がいる！久しぶりだなぁ〜上野。」

「よう。お疲れ〜平井」と俺も答えた。
阿部が「平井ビールか？」
「うん。今入ってくる時店員さんに注文したから大丈夫〜」

すぐに店員が平井のビールを持ってきた。

阿部が
「じゃあ全員揃ったからもう一度乾杯な！
上野、おかえり〜乾杯！」

「「カンパーイ」」カチン♪

平井が俺の隣に座ってきて、小声で
「この度は、本当にご愁傷様だったな。もう落ち着いたか？」

「は？何の事？」

「え？　薫ちゃん……春に亡くなったってうちのお袋からお盆の帰省した時に聞いて……アレ？上野と薫ちゃんは夫婦だよなぁ？…え？違うのか？」

「オイ、平井！詳しく教えろ！」と俺が大声を出したからみんなコッチに注目した。