恋の♡魔法のチョコレート
Magic5.魔法のチョコレートの意味
授業が終わった。
今日は部活がない日だから、ホームルームが終わると同時すぐに下駄箱まで走った。
まだ小鳩は帰ってないよね。
ここで待ってれば小鳩を待ち伏せできる。
ちょっとだけドキドキしてた。
胸に右手をあてて、きゅっとコートを掴んだ。
「………。」
でも待ってる時間って暇で。
余計なこと考えちゃうし、来なかったらどうしようとか…さすがにそれはないか下駄箱通らないってことはないよね。
周りを確認して、背負っていたリュックを下ろしチャックを少しだけ開けた。
うん、ちゃんと入ってる忘れてない。
小鳩が琴ちゃん先生に渡すために作ったチョコレート。
…持ってきてみた。
なんとなく。
捨てられなかったから。
…これが一番効果ありそうな魔法のチョコレートだよね。
私が欲しくてたまらなかった魔法のチョコレート…
結局誰が言い出したのかな?
わからないままだよね。
知りたいって思ってるわけじゃないけど、知らないままの方がいいことあるし、今の私に必要かも怪しくなってきたし。
それに小鳩はそんなものないって言ってた。
森中部長だって部費のために利用してただけで、そんなもの最初からなかったのかなー…
「何してるんですか?」
「わっ、小鳩!?びっくりしたな!」
「…びっくりも何もそこは僕の下駄箱なんですけど。柳澤さんは隣のクラスなんであっちですよね」
「そうなんだけどっ、あ!あのね!」
少し上から私を見る小鳩にグッと首を上げて視線を逸らさないように目を見た。
「一緒に帰らない…!?」
「………。」
困惑してる。なんで?って顔で見てる。
眉間にしわ寄せるかと思ったら、普通に不思議そうな顔してた。
「今日ね!チョコ研ないんだ、それで…っ、暇ならどっか寄ってかない!?」
頭の中で小鳩の声が再生される。
どうして柳澤さんと出かけなきゃいけないんですか?そんな暇あるわけないですってぶっきらぼうに冷たく投げつけられるんだ。
そんな想像はある程度できたから、どうにかそれを覆せるような上手いセリフを言わなきゃって意気込んだ。
よし、なんでも来い!
心の準備はできている!
何度だってこのシミュレーションはして来たんだから!
「どこ行くんですか?」
「じゃあどんな暇なら…っ、え!?行くの!?」
絶対断られると思ったから、暇の種類聞いて1個ずつ埋めていこうかと思ってたのにまさかの返事に逆にこんがらがっちゃった。
「行かないんですか?柳澤さんが言ったんじゃないですか、行かないなら僕はこれで」
「あぁぁぁっ、行く!行くよ!行こうよ!!」
立ち去ろうとした小鳩のスクールバッグを掴んだ。それにはいつも通りのうんざりした顔で、眉毛を真ん中に集中させた。だからサッと話して話題を投げかけた。
「小鳩お腹すいてない?おやつは!?何か食べに行こうよ!」
「…何をですか?」
「えっとね、チョコレート!…は、好きじゃないんだっけ?甘いものはあれかな…」
「いいですよ、それで。じゃあ行きますよ」
上履きからスニーカーに変えて、スッと私に背中を向けて下駄箱から歩き出す。
その背中を追いかけるように大きく一歩を踏み出した。
「…うん!」
今日は部活がない日だから、ホームルームが終わると同時すぐに下駄箱まで走った。
まだ小鳩は帰ってないよね。
ここで待ってれば小鳩を待ち伏せできる。
ちょっとだけドキドキしてた。
胸に右手をあてて、きゅっとコートを掴んだ。
「………。」
でも待ってる時間って暇で。
余計なこと考えちゃうし、来なかったらどうしようとか…さすがにそれはないか下駄箱通らないってことはないよね。
周りを確認して、背負っていたリュックを下ろしチャックを少しだけ開けた。
うん、ちゃんと入ってる忘れてない。
小鳩が琴ちゃん先生に渡すために作ったチョコレート。
…持ってきてみた。
なんとなく。
捨てられなかったから。
…これが一番効果ありそうな魔法のチョコレートだよね。
私が欲しくてたまらなかった魔法のチョコレート…
結局誰が言い出したのかな?
わからないままだよね。
知りたいって思ってるわけじゃないけど、知らないままの方がいいことあるし、今の私に必要かも怪しくなってきたし。
それに小鳩はそんなものないって言ってた。
森中部長だって部費のために利用してただけで、そんなもの最初からなかったのかなー…
「何してるんですか?」
「わっ、小鳩!?びっくりしたな!」
「…びっくりも何もそこは僕の下駄箱なんですけど。柳澤さんは隣のクラスなんであっちですよね」
「そうなんだけどっ、あ!あのね!」
少し上から私を見る小鳩にグッと首を上げて視線を逸らさないように目を見た。
「一緒に帰らない…!?」
「………。」
困惑してる。なんで?って顔で見てる。
眉間にしわ寄せるかと思ったら、普通に不思議そうな顔してた。
「今日ね!チョコ研ないんだ、それで…っ、暇ならどっか寄ってかない!?」
頭の中で小鳩の声が再生される。
どうして柳澤さんと出かけなきゃいけないんですか?そんな暇あるわけないですってぶっきらぼうに冷たく投げつけられるんだ。
そんな想像はある程度できたから、どうにかそれを覆せるような上手いセリフを言わなきゃって意気込んだ。
よし、なんでも来い!
心の準備はできている!
何度だってこのシミュレーションはして来たんだから!
「どこ行くんですか?」
「じゃあどんな暇なら…っ、え!?行くの!?」
絶対断られると思ったから、暇の種類聞いて1個ずつ埋めていこうかと思ってたのにまさかの返事に逆にこんがらがっちゃった。
「行かないんですか?柳澤さんが言ったんじゃないですか、行かないなら僕はこれで」
「あぁぁぁっ、行く!行くよ!行こうよ!!」
立ち去ろうとした小鳩のスクールバッグを掴んだ。それにはいつも通りのうんざりした顔で、眉毛を真ん中に集中させた。だからサッと話して話題を投げかけた。
「小鳩お腹すいてない?おやつは!?何か食べに行こうよ!」
「…何をですか?」
「えっとね、チョコレート!…は、好きじゃないんだっけ?甘いものはあれかな…」
「いいですよ、それで。じゃあ行きますよ」
上履きからスニーカーに変えて、スッと私に背中を向けて下駄箱から歩き出す。
その背中を追いかけるように大きく一歩を踏み出した。
「…うん!」