恋の♡魔法のチョコレート
教えてもらったのは焼きチョコクッキー。
さくっりなめらかなチョコレートのクッキーで、作り方も簡単だったから。
「薄力粉ってふるいに入れたら直接チョコん中投入しちゃっていいの?」
「いいと思います!それでヘラを使って混ぜ合わせれば…」
オージ先輩が目の前にあったゴムベラを手にした。
右手にはゴムベラ、左手には薄力粉の入ったふるい…お菓子作り超初心者には一気に両方を使いこなせるはずなくて。
チラッと私の方を見た。
ドキッと胸が高まる。
目が合っただけなのに。
「詩乃ちゃんどっちがい?」
口角が上がる、オージ先輩の。
きゅーって締め付けられる。
だって“どっちがい?”って私に選択肢がないんだもん、私と一緒にやる選択肢しかないんだもん。
「ふ、ふるいやりますっ!」
なんでふるいを選んだかと言えば、オージ先輩がふるいを担当した時そこからふわふわと落ちてくる粉が自分の手にかかるかもしれないって考えたら緊張で上手くチョコレートが混ぜられないと思ったから。
つまりは消去法でふるいを選んだ。
だけどっ
「うわー、すげぇ!粉ふっわふわじゃん!」
オージ先輩の手の上に薄力粉をかけないようにって思う方も緊張する!
あぁ、近付かなきゃこぼしちゃうし緊張する!
ぐーっとできるだけ手を伸ばして、優しくふるいを振った。
「ねぇ詩乃ちゃん遠くない?そんな遠くてやりにくくないの?」
「全然大丈夫です!むしろこのぐらいのがっ」
グイッと腕を引っ張られた。
え…
なんて思う間もなく、トンっとオージ先輩に寄り添うように体が触れた。
静かに優しく…
その瞬間ぶわっと頬が熱くなる。
「この方がやりやすいでしょ」
オージ先輩の声が近くて。
でもそれ以上にこんなに近くでオージ先輩の体温感じてる。
顔が見れない。
自分の手しか見れない。
ドキドキの震えが薄力粉を落としてるみたい。
私の気持ちが落ちていく、オージ先輩の手の上に。
さくっりなめらかなチョコレートのクッキーで、作り方も簡単だったから。
「薄力粉ってふるいに入れたら直接チョコん中投入しちゃっていいの?」
「いいと思います!それでヘラを使って混ぜ合わせれば…」
オージ先輩が目の前にあったゴムベラを手にした。
右手にはゴムベラ、左手には薄力粉の入ったふるい…お菓子作り超初心者には一気に両方を使いこなせるはずなくて。
チラッと私の方を見た。
ドキッと胸が高まる。
目が合っただけなのに。
「詩乃ちゃんどっちがい?」
口角が上がる、オージ先輩の。
きゅーって締め付けられる。
だって“どっちがい?”って私に選択肢がないんだもん、私と一緒にやる選択肢しかないんだもん。
「ふ、ふるいやりますっ!」
なんでふるいを選んだかと言えば、オージ先輩がふるいを担当した時そこからふわふわと落ちてくる粉が自分の手にかかるかもしれないって考えたら緊張で上手くチョコレートが混ぜられないと思ったから。
つまりは消去法でふるいを選んだ。
だけどっ
「うわー、すげぇ!粉ふっわふわじゃん!」
オージ先輩の手の上に薄力粉をかけないようにって思う方も緊張する!
あぁ、近付かなきゃこぼしちゃうし緊張する!
ぐーっとできるだけ手を伸ばして、優しくふるいを振った。
「ねぇ詩乃ちゃん遠くない?そんな遠くてやりにくくないの?」
「全然大丈夫です!むしろこのぐらいのがっ」
グイッと腕を引っ張られた。
え…
なんて思う間もなく、トンっとオージ先輩に寄り添うように体が触れた。
静かに優しく…
その瞬間ぶわっと頬が熱くなる。
「この方がやりやすいでしょ」
オージ先輩の声が近くて。
でもそれ以上にこんなに近くでオージ先輩の体温感じてる。
顔が見れない。
自分の手しか見れない。
ドキドキの震えが薄力粉を落としてるみたい。
私の気持ちが落ちていく、オージ先輩の手の上に。