恋の♡魔法のチョコレート

Magic3.最後のチョコレート

いよいよ明日は文化祭、午前中で終えた授業のあとはクラスの準備だったり部活の準備だったりでバタバタと忙しかった。

「メリーたちのクラスは何するの?」

「うちは映え写真館」

「え、おもしろそーじゃん!何するの!?」

「映えそうな可愛いオブジェ作ってその前で写真撮れるんだ、メインは自由の女神だよ」

「映えの概念すごっ!!」

でも部活に入ってる私はそっちを優先していいってことで、クラスの方にはあまり参加できてないんだけど。
当日ちょっと顔出す程度だし、オブジェ作りも部活がない時やってたぐらい。

今だってクッキー作りを終えてそらぴょんとチョコ研の当日の看板を作ってる、LL教室で。

家庭科室は小鳩が明日に向けてチョコレート作ってるから、絵の具の匂いさせるわけにいかないしね。

「そらぴょんのクラスは何するの?」

「謎解き!」

「楽しそう!」

「暇だったら来てよね」

「うん、行く!」

段ボールに白の模造紙を貼って、その上に絵を描いていく。
やっぱチョコ研らしく板チョコをイメージしたイラストを基盤にクッキーをイメージした文字で可愛くアピールできたらいいな。

「メリー、案外絵上手いんだね」

「私お菓子作るよりこーゆう作業する方が得意なの!」

「絶対入る部活間違えたじゃん!」

「商品ポップも全部描いたよ!」

私が描いた下絵に色を着けていく、結構上手くいってる気がする。

「ねぇー、メリー」

「ん?あ、そっち大丈夫?」

「うん、こっちは大丈夫…なんだけど」

「何?」

はぁっと息を吐いたそらぴょんが手を止めた。何かと思って私まで手が止まった。
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