恋の♡魔法のチョコレート
「あぁー、詩乃ちゃん!こっちこっち!」
「オージ先輩っ、すみません!遅くなっちゃって!」
待ち合わせは3年生の教室へ続く階段の下、外部から人もたくさん来てる今日、どこにいてもオージ先輩といるところを見られるんじゃないかってドキドキした。
「いいよ、全然!クラスの仕事忙しかった?」
「は、はいっ」
ほんとの理由はそれじゃないけど、そーゆうことにしてオージ先輩の前に立った。
緊張して髪型とか身だしなみとか気になって時間かかっちゃっただけなんだけど。
「じゃあ、行こっか!」
あたりまえのように自然で、だからドキッとするのも忘れちゃったぐらい。
グイっと引っ張られた右手に違和感しかなくて。
「わっ」
びっくりして離してしまった。
せっかく繋いでくれたのに。
「あ、ごめん。馴れ馴れしかったよね」
「あ、いえ!すみませんっ、な…慣れてなくてっ」
やばい、顔が熱い。
恥ずかしくってなぜか必死に前髪を直しちゃう。
「すみません…」
「いや、俺の方こそ!」
変な空気になっちゃった、咄嗟に振り払ったみたいになったから…
「そうそう、詩乃ちゃんのためにクッキー用意したから!早く行こ!」
今度はおいでおいでと手招きをされ、あとをついて階段を上った。
オージ先輩の後姿を追いかけながら、あの姿にずっと近付きたいって…
思ってたんだけど。
今だってそう思ってるのに、なぜだか階段を上る足が重くて。
どうしちゃったのかな、私。
オージ先輩に誘ってもらえて嬉しいのに、2人でいられて夢みたいなのに、どこか笑えてない。
どうして振り払っちゃったのかな。
じっと見つめた右手をきゅっと握りしめた。
「オージ先輩っ、すみません!遅くなっちゃって!」
待ち合わせは3年生の教室へ続く階段の下、外部から人もたくさん来てる今日、どこにいてもオージ先輩といるところを見られるんじゃないかってドキドキした。
「いいよ、全然!クラスの仕事忙しかった?」
「は、はいっ」
ほんとの理由はそれじゃないけど、そーゆうことにしてオージ先輩の前に立った。
緊張して髪型とか身だしなみとか気になって時間かかっちゃっただけなんだけど。
「じゃあ、行こっか!」
あたりまえのように自然で、だからドキッとするのも忘れちゃったぐらい。
グイっと引っ張られた右手に違和感しかなくて。
「わっ」
びっくりして離してしまった。
せっかく繋いでくれたのに。
「あ、ごめん。馴れ馴れしかったよね」
「あ、いえ!すみませんっ、な…慣れてなくてっ」
やばい、顔が熱い。
恥ずかしくってなぜか必死に前髪を直しちゃう。
「すみません…」
「いや、俺の方こそ!」
変な空気になっちゃった、咄嗟に振り払ったみたいになったから…
「そうそう、詩乃ちゃんのためにクッキー用意したから!早く行こ!」
今度はおいでおいでと手招きをされ、あとをついて階段を上った。
オージ先輩の後姿を追いかけながら、あの姿にずっと近付きたいって…
思ってたんだけど。
今だってそう思ってるのに、なぜだか階段を上る足が重くて。
どうしちゃったのかな、私。
オージ先輩に誘ってもらえて嬉しいのに、2人でいられて夢みたいなのに、どこか笑えてない。
どうして振り払っちゃったのかな。
じっと見つめた右手をきゅっと握りしめた。