謎多き旦那様の嘘、または秘密
私は家の中にいた。
今の家と同じ場所。
ただ、頬が床についていて、ベッドが傍にあるのに床で眠っていた。
身体中が痛い。
私は本当に駄目な人間で、だからいつも怒られる。
卵も割れないし、言われたことも禄に出来ないから。
だから。
窓の外から入る光が赤かった。
美しいと思った。
美しいと思える感情は死んでない。
私の中の、色んな感情が生きていく中で死んでいってしまったけれど。
涙が溢れては零れて流れていく。
自分が悲しくて泣いてるのか、嬉しくて泣いているのかも分からない。