イケボ歌い手がグイグイ来る
「めんどくさいー」

「重い……」


なにせ歩く気がない、この男。


全体重を描けて引っ張ってもなかなか進まない。



「……歩かないと依頼、断りますよ」



ピクリ


かがみさんの足が止まって、その拍子にうしろにぐい、と引っ張られる。



がし、と両肩をホールドされ、



至近距離でこの整った顔。





「それ、ほんと?」


驚くほど低くて落ち着く声だった。


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