目は口ほどに物を言うと言いますが 〜筒抜け騎士様は今日も元気に業務(ストーカー)に励みます〜


 アメリアと顔も知らない誰かの“素敵な出逢い”を阻止するべく、目に光を取り戻したルーカスはロングコートを翻し、足早に屋敷の前を立ち去った。

 今日こそは彼女の知り合いにランクアップするのだと、息巻いていたルーカス。

 初恋を拗らせに拗らせた男が行き着いた先は、彼女を影から見守るストーカーだった。

 好きな人にどうアプローチしていいのか、わからない。

 常人の皮を被った、救いようのない狂人である。


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