目は口ほどに物を言うと言いますが 〜筒抜け騎士様は今日も元気に業務(ストーカー)に励みます〜

 まるで姉妹のようなやりとりに、アマンダがにこにこと嬉しそうに微笑む。


 (お嬢様が楽しそうで何よりです)

 一時期はこの先どうなることかと不安になるぐらい人を寄せ付けず、深く傷ついたことのあるアメリアを最も近くで見てきたからこそ、彼女が楽しそうに過ごしていることがアマンダにとっては涙を浮かべるほど嬉しかった。

 長年面倒を見てきた彼女は、誰よりもアメリアの幸せを願っていた。

 そんなアマンダにアメリアは声をかける。


 「アマンダも決まったの?」
 「私は……、」
 「いつも遠慮しないでって言ってるじゃない。ほら、早く選んで」
 「では、これを……」
 「うん、それを選ぶと思っていたわ」


 おずおずとメニューを指させば、アメリアはお見通しといったご様子で満足気に頷いた。

 お嬢様……! とアマンダが感激に震えている間に、頭を抱えて悩んでいたエマもどれにするか決めたらしい。

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