野良狼と野良少女


本人いわく、


「すげえ目見てくるからキスしたいのかと思った」

だそうです。




半分正解かな、なんてね。


これ以上のキスに私はまだ耐えられなさそうなので言わないでおく。





「よし、私もそろそろ帰るね」





「は?」

「え?」





珍しくびっくり顔の一ノ瀬くんと目が合う。




何をそんな驚いているんだ。


というか、一ノ瀬くんでも驚くことあるんだね。

肝座りすぎて何が起きても微動だにしないと思ってたよ。




「泊まる流れだろ」

「なんでよ、さすがに2日連続外泊はしないよ。風邪治ったし」

「はぁ……」



深いため息をついて頭を抱える一ノ瀬くん。


なんかため息ばっかりつかれてる気が…




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