野良狼と野良少女
「先生たちはおお喜びだろうね」
「それは不服だな」
「なんでよ万年反抗期」
「うるせ」
隣で笑う黒髪一ノ瀬くん。
やっぱり…悔しくなるくらいかっこいい。
金髪ももちろん好きだけど、雰囲気ガラッと変わって近寄り難さが半減した気がする。
……女の子からももてちゃいそうだな。
「なに不満げな顔してんの、やっぱ金髪がいいとか言うなよ」
「言わないよ、黒髪かっこよすぎる」
「さっきから目合わせないもんな」
「うう…」
直視できません、と顔を隠すと強引にその手は剥がされたのであった。
こんなにかっこいい人が自分の彼氏だなんて、未だに信じられない。
「目すら合わせてくれないのは困る」
「…はい、精進します」
「よろしい」
金髪の一ノ瀬くんはちょっとやんちゃに見えて、クールビューティーって感じだった。
それに大して黒髪は、インテリっぽくなって急に優等生っぽい王道イケメンに。
こんなの直視出来るわけないじゃん…!