野良狼と野良少女


「どうする?その顔、行きたいでしょ」


「……少しだけなら」




そう答えれば葉山さんはやっぱりねと妖艶に笑った。


なぜバレたのかはわからない





「家近い?着替えといで。あそこ年確ゆるいとはいえ居酒屋だから制服はまずい」


「家すぐそこっすよね」



「あの、葉山さ…」

「葉山さんってのナシね。俺堅苦しいの嫌いだから。敬語もなしで、壮馬って呼んで羅奈ちゃん」





はい、着替え行ってらっしゃい。なんてぽんと背中を押された。




横断歩道を渡ってマンションに入って、足早に自分の家へ。


お父さんは今日は帰れないっ言ってた。。





…一ノ瀬くんを、疑ってるわけじゃない。



元々バイト先は気になっていたし、彼女もどきさんはついでだ。




そう、ついでついで。

私はただ、一ノ瀬くんがバイトしている姿を見に行くだけ。




そう自分に言い聞かせて、少し大人っぽく見える膝丈のワンピースを着て家を出た。





「おかえり。行こっか。さすがに3人じゃあれだからこいつ、リサ。妹みたいなやつ。とかいろいろ連れてくね」


「リサです〜よろしくね〜」





どこから連れてきたのか美人でふわふわした女の人1人


そしてそこら辺にいた祥太郎くんの友達数人も一緒に行くことになった。





どうしてこうなったのか、私にも分からない。


でももう後戻りはできなかった




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