野良狼と野良少女
*     *     *     *




「――は?」


「7人。奥の個室かして」


「壮馬さん、どういうことですか」


「見ればわかるでしょ。羅奈たちと飯食いに来た。以上」





お邪魔しまーす、なんて言って壮馬さんは店の奥に入っていく。


一番後ろを歩いていた私は一ノ瀬くんの横を無言で素通りするわけにも行かず、1:1。気まずい空気が流れる。




「……なにしてんの」

「…誘われた、だけだよ」


「壮馬さんに?」


「…まあ、なりゆきで」





目が合わせられなかったけど、いつもよりトーンの低い声と深いため息で呆れられてることが分かった。


そうだよね、バイト先に許可なく現れたらびっくりするしめんどくさいか。





「……ごめんね、すぐ帰るから」





いたたまれなくなって横を通ってみんなについていく。




奥の少し広い個室につけば、羅奈ちゃんここね。と壮馬さんの隣に座らされた。


反対隣にはリサさん。正面には祥太郎くんとそのお友達たち。




私、すごく場違いな気がする。




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