野良狼と野良少女
「……ソトヒト見るからにお前に見たいなチャラチャラした人間嫌いだろ」
「ひどいなあ、ちょっとでもお近付きになりたいだけなのに」
「そういうとこだアホ。…まあソノヒトに構って欲しけりゃ金積めば」
そうそう、私はお金のためなら何でもするってこないだ決め……
……?
「なにそれ、パパ活?俺パパ?」
ケラケラ笑うヤノくんに対し、サァッと血の気が引いてく私。
「そーだろ。だってカノウさんこの間…」
「あ゛!!!!!!!!」
賑やかだった教室に、さらに大きく響き渡った私の声。いや叫び。
それによってシン、と静まり返る。
そして一斉に私に突き刺さる視線。
……平穏に、生きたいのにさ。
ああ、絶望とはこの事だろうか。
神様、確かに私は厄年だ。しっかり本厄だ。
でもさ。でもだよ?
ここにいる子達は私と同い歳。つまりみんな本厄な訳だ?
なのにどうして私だけこんなにも…