野良狼と野良少女
「…だって旺太、私のことほっぽってさっきかわいい女の子たちに囲まれてたじゃん。第二ボタンよこせ〜!って」
「はぁ?んなもん興味ないから覚えてないね」
「私もです」
2人して目を合わせてバチバチと睨み合う。
もう旺太の眼光にも慣れてきた。
「…なに?妬いてんの?」
「え?こっちのセリフ。妬いてんの?」
私たちが付き合っても変わらなかった、というか逆に悪化したプチ言い合い。
一年も一緒にいれば私も慣れたもんだ。
「そうだよ妬いてるよ悪いか」
「私もだよ妬いてるよ悪い?」
彼氏が女の子に囲まれてるの見て妬かないわけないじゃん、と言えばそのまま言い返された。